生まれた時から側にいてくれる親や兄弟・姉妹よりも、長い期間共に過ごした友人よりも、何よりも自分のことを理解しているのは自分でありたい。
だから、誰よりも自分のこと認めていて、自分を愛してくれているのは自分でありたい。
誰しもがそう感じているはずなのに、気づけば自分のことを嫌いになっていることがあります。
自分に自信がない、自分は他の人よりも劣っていると感じている方は、「自分を変えたい」と思っているのではないでしょうか。
そこで今回は、自分を変えたいと思った時に役立つ5つの考え方を詳しく解説していきます。
どうして自分が嫌いになるの?心理学的に解説
自分のことは自分が1番理解してあげたい、受け入れてあげたいと思っていても、ありのままの自分を見つめ直すほど自分が嫌いになることがあります。
ではなぜ人は自分のことを嫌いになってしまうのでしょうか?
ここからは、自分のことを嫌いになリやすい人の特徴や原因を解説していきます。
自分のことを嫌いになりやすい人の特徴
- 理想が高い
- 完璧主義者
- 誰かと自分を比較してしまう
- 負けず嫌い
- 人から自分がどう思われているのか気になる
- 劣等感が強い
自分のことが嫌いな人は、自己嫌悪に陥りやすい人とも言えます。
特に理想が高い人は、理想と現実のギャップが生まれてしまうことで、現実の自分にがっかりしてしまいます。
また、完璧主義の人や責任感が強い人は、自分が何か行動した結果失敗した時に「あの時こんなことをしなければ」と過去の自分を責めてしまいます。
自分の容姿や学歴などを他の人と比較してしまったり、人から自分がどう思われているのか気になって仕方がない人も、ありのままの自分を受け入れることができずに自分が嫌いと感じてしまいやすいという特徴があります。
自分のことを嫌いになる原因
- 幼少期の親からの否定
- 理想が高すぎる
自分を肯定して受け入れるのに欠かせない自己肯定感は、乳幼児期の親との関係で培われると言われています。
この乳幼児期の親との関係に問題があって、親から否定されることが多かった人は自分のことを嫌いになりやすい傾向があります。
また、先ほど少し触れましたが理想が高すぎることも、自分のことを嫌いになる原因になります。
誰しも理想の自分を持っていますが、必ずしも理想通りの自分になれるわけではありません。
この理想が高すぎると、現実の自分とのギャップを受け入れられなくて、現実の自分を嫌いになってしまいます。
自分が嫌いになった時は?変えたいと思ったら試す5つの方法
「アドラー心理学」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
「自己啓発の父」と呼ばれるアルフレッド・アドラーは、自身の著書で「自分が変わる、自分を変える」ためのヒントを多く残しています。
そこでここからは、アドラー心理学から自分のことを変える5つの考え方や行動について解説していきます。
1.上手にできたという実績を1つでも作る
アドラーは、「ひとつのことにうまくいけば、他のこともうまくいくものである。これは教育にも人生の他の面についても当てはまる」という言葉を残しています。
この言葉は、「上手にできた」という体験や感覚を持つことが大切という意味で、それは音楽や工芸など、自分が興味を持ったものであればなんでもいいということです。
最初から難しいことを挑戦するのではなく自分が苦手なことは避けてもいい。
誰しもが何かしらに興味を抱くように、興味を抱いたことに対してチャレンジすることが大切だという意味の言葉です。
もし興味を持ったことにチャレンジして上手にできた体験をすれば、それはきっとあなたの自信になります。
ひとつ上手にできたことがあれば、その体験はきっと他のことに応用させることができるはずです。
2.成功したことを他の人にも広げる
アドラー心理学では「共同体感覚」と表現されていますが、もう少しこの言葉をわかりやすく解きほぐすと、「自分が成功したことを他の人にもっと広げて、成功したという素晴らしい体験を他者に味わってもらう」ということになります。
人は自分が体験していないことを他者へ行うことができませんが、自分が体験して良かったことを他者へ行うことは可能です。
自らが伝える側の人間になることで、あなたは教育の立場の人になることができます。
良い影響を与えることができれば、きっと良い体験を伝えた他者にも良い体験を与えることができます。
他者に良い影響を与えることはとても難しいことなので、この良い影響を与えることができればとてもあなたの自信につながるはずです。
3.自分の意思で決定する
人は自分の意思で決定して行動しなければ、自分で物事を考えて行動できず、強制されたことを行って失敗したとしても自分の責任と認識できません。
「成功した」「自分でできた」という体験を得るためには、自分の意思で考えて行動することが重要です。
アドラー心理学では、「相手に「決定の自由」と「自治」を与え、自分で責任を取らせることが本当の教育だ」と著書の中で強調しています。
これを自分を変える方法に転換すると、自分で考えて行動することで失敗することもあるが、その失敗はマイナスやゼロではなくて、失敗の痛みと責任を味わうことで、経験から学ぶことができると考えることができます。
経験はゼロやマイナスではなく、あなたの中で確実にプラスになるので、その経験を踏まえて次のチャレンジを行うようにしましょう。
4.悪い方に物事を考えるのをやめる
自分のことが嫌いな人は、自己肯定感が低い傾向があります。
自己肯定感が低い人は、自分が何か行動する前に「失敗したらおわりだ」と極端でネガティブな考えをしてしまいます。
このような悪い方に物事を考えるのをやめることが、自分を変えることで重要です。
アドラーは著書の中で「自分の性格は、努力次第で変えることができる」と語っています。
「自分は暗いから」「自分はネカティブだから」と諦めるのではなく、まずは物事を悪い方ではなく良い方に考えられるように努力してみましょう。
「これにはデメリットがあるけど、その分メリットがこれだけある」というように、物事の良いところにも目が行くように意識すると良いでしょう。
5.「どうして」ではなく「どうやって」と考える
アドラーは、「問題の原因は、過去のトラウマではなく、その人の考え方にある」という言葉を残しています。
自分が嫌いな人は「どうして?」と何か悪いことが起こると考えてしまいますが、「どうして」を「どうやって」に変えることで、未来を見通すことができるようになります。
例えば学校のテストでいい点が取れなかったとしましょう。
自分のことが嫌いな人は、「どうしてこんなに悪い点数なんだろう」と考えますが、これを「どうやってテストでいい点数が取れるんだろう」と考えることで、自分が何をすべきなのかが見えてきます。
ちょっと考え方を変えるだけで、あなたの性格を変えることもできるかもしれません。
まとめ
「自分が嫌い」「自分は他の人よりも劣っている」と感じている人は、きっと自分を変えたいと感じていると思います。
自分を変える方法は、あなたの考え方を変えることでネガティからポジティブな思考を身につけることで大きく変えることが可能です。
毎日ふとした瞬間に出る口癖や考え方のクセを意識して、自分を変えるために考え方を変えるようにしてみましょう。